- 何をするのにも「イヤ!」ばかり、イヤイヤ期はいつまで続くの?
- イヤイヤ期の子どもへの適切な対応方法が知りたい
- イヤイヤ期がひどくてイライラしてしまう、どうしよう?
わが子の成長した姿を見ることは、親としては喜ばしいことです。しかしイヤイヤ期に突入すると、何をするのにも「イヤ!」ばかり。いつまで続くのかと疲れ果てているママやパパは少なくありません。
この記事では、イヤイヤ期の期間や子どもへの対応のコツを解説します。この記事を読めば、子どものイヤイヤがただのわがままではなく、子どもに必要な成長過程であることがわかります。子どもの自立心を伸ばしてあげるポイントは、適切な対応とNGの対応を使い分けることです。
イヤイヤの理由は?|子どもの大切な成長過程

赤ちゃんからだんだん成長するにつれて、子どもはさまざまなことに好奇心を持つようになります。大人と同じように自分もやりたい気持ちが高まり、実際に少しづつ自分でもできる体験を増やしていきます。一方で体や手指の発達は未熟で、できないことも多いです。
話しかけられる言葉は理解していますが、伝えることがまだ難しい時期です。自分の気持ちを表現する言葉が見つからず、すべて「イヤ!」になってしまいます。感情のコントロールもうまくいかないため、時には泣いたり叫んだりという行動に現れます。
しかしこれは自立心への一歩です。大切な成長の過程だととらえて、うまくつきあっていきましょう。
イヤイヤ期はいつからいつまで続くの?

イヤイヤ期は一般的に1歳半〜2歳頃からはじまり、3歳〜4歳頃まで続きます。2歳前後にイヤイヤ期が現れることが最も多いため、「魔の2歳児」とも呼ばれます。

毎日イヤイヤがひどく、いつ終わるのかと途方に暮れるママやパパも少なくありません。個人差が大きいので、ほとんど実感しないままイヤイヤ期が過ぎることもあります。
- 兄弟・姉妹が生まれた
- 保育園に入園した
こうした環境の変化によって、イヤイヤの度合いが強くなるケースもあります。イヤイヤが見られなくても、心の中で葛藤を抱えている場合もあるため、特に変わった様子はないか日頃からよく見ていてあげましょう。
イヤイヤにも種類がある

子どもに「イヤ!」と言われると、ママやパパは「またか…」と思ってしまいます。しかし、イヤイヤの理由はひとつではありません。子どもは言葉で表現できませんが、イヤイヤにはいろいろなパターンがあります。
思うようにできないとき
- 自分でボタンを留めたい!
- 自分でごはんを食べたい!
この頃の子どもは意欲的で、全部自分でやりたいし、できると思っています。しかし実際はなかなかうまく進みません。
時間がかかるので大人はつい手を貸したり、さっとやってしまったりします。子どもは自分のやりたい欲求が満たされていないので、「イヤ!」と怒るのです。手伝ったがために、「自分でやる!」と、最初からやり直す羽目になることもあります。
切り替えられないとき
子どもはすぐに行動を切り替えることができません。子ども自身のタイミングがあり、自分で決めたいと考えています。好きな遊びに夢中になっているときなどは、次の行動に移すのは特に困難です。
保育園でも、遊びに夢中になっている子どもにいきなり「片付けて」と言っても効果がありません。「お片付けが終わったら、お絵描きするよ」と次の行動に期待感を持たせたり、片付けの合図である「お片付けの歌」を流したりします。
大人が次の行動を前もって示すことで子どもたちは心の準備ができ、行動を切り替えやすくなります。
眠い時や疲れているとき
「眠い」「疲れた」という感覚を、子どもははっきりと言葉にすることができません。
- 何だか分からないけど変な感じがする
- なぜかいつもよりうまくいかない
いつもと違う感覚に子どもは機嫌が悪くなり、「イヤ!」という言葉で不快な気持ちを表現します。こんなときは眠かったり疲れていたりする可能性があります。
かまってほしい時とき
子どもは大人に甘えたいときや、かまってほしいときにもイヤイヤを言います。「声をかけてくれるかな」「抱っこしてくれるかな」と大人の反応を見ています。
ママやパパが忙しくてかまっていられないときに、子どもに「イヤ!」と言われると困るものです。ときには「いい加減にして!」と怒ってしまうこともあるでしょう。しかし子どもは自分に注意を引きつけようと、がんばっています。
抱っこなどのスキンシップをとると落ち着くことがあります。子どもに「〇〇ちゃんを いつも見てるよ」という気持ちを伝えましょう。
イヤイヤ期を乗り切るコツ!対応7選

やりたい気持ちに共感する
子どもは言葉が未熟です。自分でやりたい気持ちや、できなくて悔しい思いをうまく表せません。子どもの気持ちに共感し、言葉を代弁してあげましょう。
大人が先回りしてしまうと、主体性を持って行動する機会が失われます。「自分にはできないのかな」と、自信をなくしてしまうかもしれません。
例えば自分で靴を履きたいけどうまく履けない場合などは、途中までさりげなく手伝って最後は子どもに任せると良いでしょう。自分で履けたという成功体験によって、子どもの気持ちが満たされます。
選択肢を用意する
自分の行動は自分で決めたいと、子どもは思っています。赤ちゃんの頃のようになんでも親に決められたくないのです。親の思うように行動してくれないときや、どうしても次にするべきことが決まっているときは、子どもに選択肢を与えて選んでもらうようにします。
- 赤い服と青い服、どっちを着ていく?
- お風呂入りたい?ごはん食べたい?
「赤い服を着て」と言われると、「イヤだ!(服は着ない)」になりがちです。服を着る前提で、選択肢を用意してあげてください。自分で選んだという経験は、自信や達成感につながります。
行動に見通しを立てる
毎日の生活に、決まった流れを作りましょう。次の行動を予測できないと、子どもは不安を感じてしまいます。
保育園の生活は毎日の流れが明確です。「給食を食べたらお昼寝」「おやつを食べたら外遊び」など次にすることの見通しが立っているからこそ、多くの子どもたちは安心して過ごせます。
家庭での生活も、ルーティーン化してみてください。「ごはんのあとはトイレに行こうね」「絵本を読んだらお布団に入るよ」と次の行動の見通しを立ててあげると、子どもは迷わずに行動できます。
遊びながら誘ってみる
おもちゃの片づけをしてほしいときに「片づけて」と伝えても嫌がることが多いです。子どもは強制されることを嫌います。好きなおもちゃで遊んでいる最中だとなおさらです。
- ママとどっちが早くお片付けできるか競争しよっか
- お人形さんも、おうち(おもちゃ箱)でねんねの時間だって
このように、やりたくないこともゲーム感覚にすると進んでやってくれます。ママやパパも一緒に心から楽しむことがポイントです。
満足するまでやらせる
ときには子どもにやりたいようにとことんやらせてあげられると、思う存分チャレンジできます。子どもが納得してママやパパに手助けを求めてきたら、やさしく手伝ってあげましょう。
途中で中断されずに取り組むことができれば、子どもは満足感を得られます。
興味をそらす
一旦イヤイヤの状況から興味をそらすことも有効です。がらりと空気を変えることで、さっきまでのイヤイヤやかんしゃくが、うそのように落ち着くことがあります。
興味をそらすことは、保育園でもよく使うテクニックです。例えばキャラクターの声まねで、「迷子のおもちゃさん、探そう!」とおおげさに演じると、子どもの顔がパッと明るく切り替わる瞬間があります。「お庭のお花、きれいだね!」と、園庭に連れ出すのも効果的です。
私自身の子育て中も、イヤイヤ期でかんしゃくがひどい時期がありました。泣きわめくわが子を、パジャマのまま散歩に連れ出したことも。近所を一周する頃には、不思議と落ち着いたことをよく覚えています。
イヤイヤの気持ちを利用する
イヤイヤ期の子どもに「これをして」と誘うと、とにかく反発します。イヤイヤの気持ちを逆手に取ると、うまくいくことがあります。
保育士:お昼寝の時間だよ
子ども:イヤ!
保育士:じゃあ〇〇ちゃんのお布団で先生が寝ちゃお
子ども:イヤ!〇〇ちゃんの!
私が勤務する園で、よく行われているやり取りです。結果的に子どもは、自分から布団に入ってくれます。着替えやトイレの場面などでも、子どもをやる気にさせるのに効果的です。
イヤイヤ期にやりがち!NG対応3選

無理やり言うことを聞かせるのはNG
子どもの思いを無視して、押さえつけるような言動は控えましょう。イヤイヤは自己成長の現れです。自分の主張を抑えられることが続くと、自分でやりたいという意欲を失いかねません。
イヤイヤにつきあっていると、大人も感情的になりがちです。ときには強い口調になることもありますが、気持ちを落ちつけて、子どもの思いを尊重します。
交換条件を出すのはNG
「お菓子を買ってあげるから帰ろうね」と、もので釣ってしまうこともありますよね。できれば、「〇〇してあげるから〇〇」のような交換条件は、避けたほうが賢明です。イヤイヤを言ってお菓子やおもちゃを買ってもらえた経験をすると、次からも駄々をこねるようになります。どんどんエスカレートし、お菓子を買ってもらえるまで帰らないケースも出てくるでしょう。
日によって買ってもらえたり、買ってもらえなかったりと対応が変わると、子どもは混乱します。もしどうしても何かを買い与えるときは、「今日だけだよ」など毅然とした態度で約束します。
先回りをするのはNG
- 子どもがやるのを待っていたら時間がかかる
- 子どもに任せていたら散らかって後が大変
そんなとき、つい先回りして大人がやってしまいます。しかしイヤイヤ期は子どもの自立心が芽生えている証拠です。自分でやりたいことを取り上げられると、子どもは反発してしまいます。
できるだけ子どものやりたいようにやらせてあげると良いです。どうしても時間がない場合には、「ここまでお手伝いするね」と理由が分かるように説明してあげます。
イヤイヤ期に大人がイライラするときは?

毎日繰り返されるイヤイヤに、ときにはママやパパもイライラしてしまうでしょう。博報堂のイヤイヤ実態調査によると、フルタイムの場合は35.5%のママが、平日の協力者がいない場合は45.1%のママが、イヤイヤ期への対応・対処にストレスを感じていると答えています。
ここでは、子どものイヤイヤ期にイライラしてしまう時の対処法を紹介します。
スケジュールに余裕を持つ
ママやパパは毎日家事に仕事にと忙しく、時間との闘いです。その中で子どものイヤイヤが始まると焦ってしまいます。仕事に遅れそうになると、イライラも募ります。
時間の余裕を持つことはなかなか難しいかもしれません。しかし食事や出かける支度の場面で、 普段より10分でも多めに時間を取っておくことをおすすめします。
一つずつの行動に余裕があると、親子ともに気持ちも穏やかに過ごせます。
子どもと距離を取る
成長の過程と分かっていても毎日イヤイヤに向き合っていると、精神的に参ってしまいます。そんな時は一旦子どもから離れることが有効です。子どもといる時間が長いのがママの場合、
- 休みの日は、 パパに交代してもらう
- じいじやばあばとのお出かけデーを作る
など、周囲の人に協力してもらいます。周りに頼めない場合は保育園の一時預かり制度も、頼りになる方法の一つです。少し子どもと離れることは、ママのリフレッシュにもなります。接する人が変わると、子どもも気分が変わってすんなり行動してくれることがあります。
専門家のサポートを利用する
子育てに不安を感じる人は、専門家の支援も積極的に利用しましょう。「子どもへの接し方が良くないのかな」と、自分を責めてしまうママやパパもいます。しかしイヤイヤ期は、子どもを育てる親ならたいていの人が通る過程です。
市区町村の子育て支援課、保育士や保健師によるメール相談や子育て広場など、さまざまなサポート体制があります。つらいときには一人で悩まず、気軽に話を聞いてもらいましょう。「自分だけじゃないんだ」と安心感を得て、気持ちが楽になるかもしれません。
保育園を利用している場合は担任保育士に、家庭での状況を話してみてください。保育士は保育のプロであると同時に、保護者を支援する立場でもあります。「おうちではどんな様子ですか?」「園ではこんなことがありましたよ」と具体的に情報交換することができます。
まとめ|対応方法を知ればイヤイヤ期は乗り切れる!

イヤイヤ期は長く、大切なわが子でも向き合うのがつらくなるママやパパは多いです。しかしイヤイヤ期を乗り切るコツを知っていれば、少し気持ちが楽になります。
自分でやりたいという子どもの気持ちに共感することが、一番のポイントです。忙しい毎日の中でつい先回りしてしまいそうなときは、少しだけ余裕を持ったスケジュールを立ててみましょう。自分でやろうとする子どもの成長が、健気で頼もしく感じられる瞬間があります。
ときにはサポートを受けることも必要です。精神的につらくなる前に周囲に相談してください。私たち保育士も全力で、イヤイヤ期を乗り切るお手伝いをします。

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